長距離を走るにおいて、体重というのは誰もが気にすることだと思います。実際に体重を減らすことによって【最大酸素摂取量】は向上しますし、それに沿って記録も向上して行きます。しかし、過度な食事制限や、過剰な運動によって減量を図ると体自体を壊し、走力も下降してしまいます。
体にいいダイエット法
徐脂肪に必要なものは何?と聞かれると、皆さん食事や運動と答えると思います。確かに小手先の技術として身に着けておくといいとは思いますが、実際に体脂肪率を左右しているのは、こんなものではありません。
①睡眠の質と時間と方法
②男性ホルモンの量の維持
この2つを100点にこなすために、食事や運動という手段を使うのです。
※食事や運動はカロリー消費やカロリー削減のため。と考えるとなかなか痩せません。
(痩せたとしても、不健康に、骨折しやすかったり、長期的に走力の低下の可能性が高まります。)
「しっかり走っているのに」「食事も気を付けているのに」とお考えの方は以降の文章を読んでください。最低限の食管理、運動で最大限効果を引き出す事が可能になります。
逆にいくら食事、運動をしても睡眠がしっかりしていないと、なかなか効果は表れません。いくら手足があっても、心臓がないと生きていけないのと同じです。
睡眠時間の考え方と方法
睡眠時間は6時間以上あれば問題ありません。就寝時間も0時までであればそこまで支障はありません。(22時前後に寝ることがいいに変わりはありませんが)
睡眠中は、脂肪分解作用のある【成長ホルモン】、【コルチゾール】が分泌され、1日あたり300kcalの脂肪を消費してくれます。コルチゾールは食欲増進作用があるが、就寝中は見方をしてくれます。
寝不足(4~5時間)の人は一か月で1キロ近い脂肪を蓄積することになります。40分のジョギングでの消費カロリーは350㎉平均と言われており、睡眠はかなり消費に適した時間です。
かといって寝れば寝るほど効果が高まるわけではなく、成長ホルモンやコルチゾールの分泌量にも限度があるので22.23時~5.6時くらいの睡眠がやはりベストです。
また、睡眠時間と質が高く毎日寝不足ではない人は、レプチンの分泌により食欲を抑制してくれるため、連動的に無駄な摂取を抑えられます。
逆に睡眠時間が減ると、グレリンの分泌が増え、食欲を増進してしまいます。
※あなたの周りにもいませんか?
疲れたから1日をずっと寝て過ごして、1日2食とかしか食べない方。あれ、疲れていて食べるより寝たい。のではなく、寝すぎて食欲抑えられてるだけなのです。
ここまでだと、ただ22時に寝るだけだろ?そんなもん年中やってますよ???
という方いますよね。大事なのはここからです。ただ睡眠時間をとっていても、総合的な睡眠点数は50点以下。という方が多いです。それでは消費カロリーも減ってきます。
6時間の睡眠を9時間寝たことにする技術
ここで食事や運動や入浴と言った「手段」の登場です
手段の例
・寝る3時間前までに食事は済ませる。
・晩御飯の炭水化物を減らす。(スリープロー*後に説明)
・寝る前に大さじ1の、はちみつ
・入浴は1時間前までに10分以上はつかる。
・ストレスはためない
・鼻呼吸の徹底
・たんぱく質の摂取
・就寝時の電子機器の置き場。
・運動の必要性。
・自律神経のバランス維持。
などたくさんの手段が存在します。
以下の文章では、これに加え、男性ホルモンの値を高める方法を
踏まえて説明していこうと思います。
寝る3時間前までに食事を済ませる
これは内臓の動きが活発だと深い眠りにつけない。消化しきれないと脂肪になる。などの理由を唱える方もいます。
僕の場合はそんな誰でもわかるようなことが言いたいのではなく、血中の糖類や脂肪が多い状態で睡眠すると、コルチゾールの分泌を邪魔してしまいますからね。
コルチゾールは空腹を血液から感じた時に分泌されます。(脂肪分解作用のあるホルモン)
ですので、晩御飯は就寝時に血中の糖類や脂質が落ち着いてくる3時間を目安に考えて食事を行いましょう。
晩御飯の炭水化物を意識する
これは、血糖値を上げすぎないため。という理由のほかに、持久力アップも期待されます。僕自身も試したことがあるスリープローという手段。
一日の炭水化物摂取量は変えません!!
普段が朝1:昼1:夜1の割合で炭水化物を摂取しているとしましょう。
スリープローは朝1.5:昼1:夜0.5と朝を増やし夜を減らします。
この手段は持久力を高められる上、睡眠にもいいという一石二鳥の方法です。
夜を食べないという方法もありますが、これは市民ランナー向けであり、しっかりと朝練習を行うアスリートは低血糖で逆効果なので上記の割合を必ず守ってください。
この方法の説明としては、筋肉は糖質を筋グリコーゲンという形で筋肉内に貯蔵する仕組みを持っていて、これを使って長距離走の糖質エネルギーを生みだしています。これは多いほど高出力で長い距離を駆け抜けることが可能です。
このサイクルを簡単に表すと..
日中の練習で筋グリコーゲンが枯渇⇒晩御飯の炭水化物を減らし十分に回復しないままに朝練へ⇒完全に枯渇⇒朝食で大量に炭水化物を摂取⇒筋グリコーゲンの最大貯蓄量が増加しスタミナ増加⇒走力アップ
カーボローディング(最大糖質貯蔵)に近い部分もありますが、強化期間に日常的に行うことができ、そもそものキャパシティーも増やせる画期的な方法ですね。
就寝前の大さじ1のはちみつ
僕が昔からはちみつが好きで寝る前に口がさみしいときにはちみつ食べる癖があったんですけど、あれにも効果があったみたいで巷では「はちみつダイエット」なんて言われてたりもするのに気付いたのは大学1年の時。毎日寝る前に食べるようにしています。
効果の方はと言いますと、晩御飯後に血糖値が下がった状態を作ると確かに、コルチゾールの分泌量は増加します。しかし、成長ホルモンはというと、脳から分泌が促されますので脳のエネルギー源である糖分が最低限必要になります。
ここでなぜ、はちみつを勧めるかというと、砂糖と違って、カロリーはやや低く、ビタミンB群や必須ミネラルも豊富に含んでいる。また、砂糖をとると血糖値が急上昇して、肥満を招くインスリンを大量分泌するが、はちみつなら血糖値の上昇も穏やか。超強力な殺菌作用もあり、歯磨き後にたべても虫歯になりにくいという様々なメリットを持っている。コルチゾールの分泌を阻害しにくいという最高の糖分補給なのです。
お勧めは、神経を鎮静化してくれる効果のあるカモミールティーにはちみつをいれて飲むことですね。眠りへの導入において最高のドリンクといえます。
カモミールティー200mlとはちみつ大さじ1杯で完成です。
入浴は就寝の1時間前までに!
これの原理は簡単です。自律神経を副交感神経優位にして、睡眠へと体を導入していくためには10分かけて深部体温を上昇させる必要があります。
これはアスリートの方は出来ている方多いと思います。ただ風呂から出た直後は、暑さで目を覚ます交感神経も刺激されます。
風呂を出たらリラックスできる音楽を聴きながら10分ぐらいボーっと過ごす時間をとるのが最適です。
こういった細かい工夫の積み重ねで睡眠時の消費カロリーを大幅に高める事が出来ます。
ストレスは溜めない
ストレスはダイエットの一番の敵です。かといってストレスが0だとコルチゾールの分泌量が減少したりもしますので最低限は必要です。
過度なストレスがなぜダイエットの敵かというと、
根本的にストレスでバカ食いや夜更かししてしまう。(冷静じゃなくなる)
男性ホルモンの減少により、筋量増加、脂肪の減少という男性ホルモンの恩恵を受けづらくなる。
この二つが大きいです。
ここで第二のキーワード男性ホルモンが登場しました。
男性ホルモンは僕が考える中で本当に大切な要素だと考えています。男性ホルモンは筋肉をつきやすくし、脂肪を減らします。だからEXILEみたいな男らしい顔つきのデブってあんまり見ませんよね
この関係もあり、男性の方が女性より痩せやすいという事実も存在しますが、実際、最低限の男性ホルモンを出せれば、女性でも男性ホルモンは体内に存在しますし、痩せることは可能です。
では実際にストレスとはどのような部分でたまるか。
「普段と違うことが起こった時にストレスは一気に上昇します」
これは本人が嫌と感じているかいないかに関わりません。
(多少関係はしますが、、、)
(例)一気に気温が下がった時、急に怪我をした時、いきなり予定が入った時。
など、自分が自覚していなくてもストレスはたまっていきます。
改善策は、まずストレスを溜めないことです、嫌なことは聞き流したり、自分の余裕度を考えて周りに流されずにしっかりと断る勇気も身につけましょう。そのうえで、ストレス解消のカギとなるのが下の三つです。ここでもやはり睡眠は大切で、体だけでなく心の疲労も回復させてくれます。
たんぱく質の摂取
成長ホルモンの生成にはたんぱく質は必須です。良質なたんぱく質を摂取し、睡眠時の成長ホルモンをしっかりと分泌させます。
ここで注意点があります。大豆製品はイソフラボンの関係で、男性ホルモンを減少させる働きを持ちます。たんぱく質の摂取は大切ですが、納豆や豆腐などは一日に食べる量を極力制限し、肉や魚から一日の大半の摂取量を摂取しましょう。
ただイソフラボンは女性に必要なので、、、
(朝食に納豆1パックだけ、週に3回)など最低限の摂取を心がけましょう。
ちなみに。僕は大豆アレルギーで豆腐を食べなくなってからこれに気づきました。(泣
鼻呼吸の徹底
これは呼吸法の本を読んで得た知識を基に睡眠に独自で結び付けたものなのですが、鼻腔の奥には一酸化窒素のたまり場があり、一酸化窒素は血管拡張作用があるため、睡眠中に鼻呼吸を徹底すると血液循環の良い質の高い眠りになります。
そうすると、ホルモン類の血液循環もよくなり、しっかりと脂肪分解ができます。
電子機器の場所
スマートフォンやパソコンなど電波を放つ電子機器は電磁波を常に発生させています。これを睡眠時に頭の近くにおいておくと睡眠の質が下がるどころか、将来的に脳に異常が現れるケースもまれにあるらしいです。
就寝時は、スマートフォンは頭から50cm以上離れた場所に置き、眠りにつきましょう。
また、寝る前のスマホの長時間利用もブルーライトの刺激で目が覚めるからよくない、という情報をよく見ますが、LINEを返す程度なら、僕の実感的に問題ないです。1時間通しで動画鑑賞となるとさすがに支障をきたしますので、ほどほどに。
運動の必要性
運動はダイエットを考える方ならだれもが考えるものだと思います。
部活で走っている方なら最低がんのカロリーは消費していますし問題ないんです。1日60分以上運動をしているにもかかわらず痩せないという方は、今まで書いてきたコツができていないのだと考えます。
ただ、おすすめの運動法ももちろん用意しています。
それは高強度の運動を行うことです。
60分間ゆっくり走るのもいいですが、速く走ればそれだけ消費カロリーも増えます。(※もちろん毎日速く走るとトレーニングの原則と反しているので速くならないうえにストレスが溜まってよくないので、計画的に行いましょう)
また、60分の中で、30分はジョグし残り30分はインターバルトレーニングなどをするのも手です。高強度のトレーニングは時間こそ長く続けられませんが、一回での消費カロリーが多く、終わってからも、回復が追い付かないため心拍数が上昇したままの状態が続き、脂肪を燃焼し続けるというメリットがあります。
ただ何度も言いますが、このようなきついトレーニングは週に2.3回までです。それ以上行うと、筋の破壊が起こり、脂肪燃焼しにくい体になります。
(部活に所属していれば、このサイクルで練習出来ていて問題ないと思います)
また、筋肉は多い方が消費カロリーも多くなりますし、最低限の筋量は必要です。ランナーであっても補強などで最低限の筋力は維持しましょう。
食事や運動のコツ
食事はよく噛んで食べましょう。時間をかけて食べる事で満腹中枢が刺激され、必要以上に吸収しなくなります。
急激な血糖値の上昇は肥満を招きます。清涼飲料水の一気飲みなどは控えましょう。
おすすめのお菓子は何といってもチョコレート。どんなダイエット用の嗜好品より断然チョコレートをお勧めします。チョコレートの脂肪は人間の体に極めてたまりにくい脂質です。その次にグミになります。ガムは添加物が多いうえに、満足しにくいのでお勧めしません。
腸内環境も大切
腸内細菌こそがトップレベルのパフォーマンスを支えているといわれているほどですのでね。僕は3か月に1回の浣腸をお勧めしています。⇨腸内環境とスポーツの参考記事
食べ物を変える前に、腸内にたまった古い便が完全にできらないと、いくらいいものを食べても一緒ですからね。(毎日排便がある方も関係なく)
これは僕がアトピーに苦しめられていた時に、浣腸療法というものをしてから、筋量が一気に増えアトピーも治り、脂肪率も下がった経験則ですので医学的根拠はありません。
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