あなたは、バウンディングという動き作りをご存じでしょうか?
陸上競技をしている方なら1度はしたことがある、もしくは名前だけでも耳にしたことがあるのではないでしょうか?
このバウンディングですが、名前の通りバウンドして前に進んでいくものになります。簡単に言えば「大股でストライドを広げながら弾むように前に進む動作」というところでしょうか?
しかしながら、このバウンディング動作、私自身がランニング指導をしてきた中で私が目で見て80点以上のバウンディングが出来ている方はほとんどいらっしゃいませんでした。
もちろんトップレベルの陸上の大会等に足を運ぶと、多くの方が、ウォーミングアップできれいなバウンディングをされてらっしゃるのは目にしますが、まだ伸びしろの多いランナー程、短距離、長距離種目問わず、このバウンディングがしかっり出来ていないのが目につきます。
バウンディングがなぜ大切か?
バウンディングは走るという動作に対して、短距離であろうが長距離であろうが万能に走りのレベルアップを図れる動き作りです。
なぜバウンディングが大切なのか?
バウンディング動作の特性は大きく分けて3つございます。
①重心の真下で接地することで最大限前に進める。
②前身の動きを連動させることで最大限前に進める。
③最短の接地時間で地面を強く押し出すことで最大限前に進める。
バウンディングは一見、パワー動作のようにとらえられがちですが、「一番効率の良い足の運びと前身のバランスを養える」最高の動き作りだと私は考えます。
実際に走りの実績が悪いランナーのバウンディングは、手足が連動していなかったり接地時間が長かったり、接地位置が悪かったりと、全然前に進めていません。
とは、言いましても言葉だけだと想像も難しいと思いますので、
私のバウンディングの例
上記が私のバウンディングの動画(大学4年生時)のものになりますが、私が第三者目線で自分に点数をつけるとしましたら、95点といったところでしょうか?
途中で1歩だけ接地点がずれて、膝が曲がりそうになったことが減点ポイントですね。
私が意識しているポイント
私がバウンディングをするにあたって主に意識しているポイントといいますと、足を重心の真下で着くことだけです。
全体的に意識してほしいポイント
しかし、皆さんが私と同じようにバウンディングが出来るわけではないのでその他にも意識するポイントを詳しく解説していけたらと思います。
①跳んだ時にしっかりと足を前後に開く
②足首が膝より前に出ないように意識
③蹴りだす法の足もしっかりと地面を押しだす。
これはダイナミックかつ、効率の良いフォームを作り出すうえで必要になってきます。
以下の画像は、動画中の静止画を用いた物ですが、足を前後に最大限開いているのが解ります。①~③の重要ポイントを以下の画像で解説していきます。
また、前の足はしっかり折りたたみ、足首が膝より前に出ないようになっています。足首が膝より前に出てしまうと、接地の際に重心より前で足を接地することにつながるので、結果的に効率の悪いフォームを生み出します。
また、地面を離れた方の後ろ脚も、しっかりと太ももやお尻の大きな筋肉を使って地面を押し出し、膝から下(ふくらはぎ)の筋肉はあまり使わないようにしましょう。
※もし、ふくらはぎのような末端の筋肉を使わなければならないということは、体の真下で接地できていません。
④重心の真下で接地し、最大限の反発をもらう。
⑤体幹をしっかりと固定する
⑥接地のタイミングで左右の拳が骨盤の横を通過する
以下の画像は、足裏全体が地面についた瞬間を静止画にしたものですが、④~⑥のポイントを解説していきます。
先ず見てほしいのは、ほぼ体の真下で着地できていることが解ります。
また、反発をより強くもらえるように体幹部分も極力まっすぐに保っています。
そして、手足のタイミングですが、接地の瞬間に左右の拳が骨盤の横を通過するタイミングが一番良いです。
⑦左右の足の切り替えはできるだけ早く
⑧より強く地面をたたくイメージ
⑦、⑧に関しては動画をご確認いただいた方が良いとは思いますが、バウンディングはより強い反発を受け取るためのものです。
いくらフォームがきれいでも、地面からへ与える力が弱いと、反発も帰ってきません。足の切り替えを素早く、しっかりと着地の瞬間にインパクトを与えられるようにバウンディングしましょう。
以上が、私が、バウンディングで気を付けてほしいポイントまとめになります。
バウンディングをのトレーニング例
ここで、バウンディングを使ったトレーニング例を、簡単なものから2つご紹介致します。
①バウンディング150m走
あくまでバウンディングのフォームは崩さずに最速で150mを駆け抜けるトレーニングです。普段反発をうまくもらって走れていない人ほど、いつも使わない体幹部の筋肉に負荷がかかりきつくなると思います。
②ミニハードルバウンディング
これは、ミニハードルを10個並べ徐々に間隔を広げていくことで、自然な形でストライドを広げていきます。一つ注意してほしいのは、これはあくまでバウンディングですので、ハードルを越えるためだけに、足首が膝より前に出ることだけはないようにしてください。
注意点
バウンディングは、強く地面から反発をもらえますが、その分、脚への負担は極めて大きいものになります。動きに満足しないからと行って、1日に何十本もの本数をくりかえすのは考え物です。
その場でのもも上げで、体の真下に接地する感覚を養うなど、別の方法でイメージをつかんでから、バウンディングの練習を行うのが良いでしょう。
特に痛めやすいのは、足首や膝になります。練習後は積極的にケアを行うようにしましょう。
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